◇ 展示の趣旨

今回の展示では、本居宣長の「方法」がテーマです。たとえば勉強の方法や日々の暮らしの仕方をノートや座右の書、また記録類で探ります。少年時代の宣長はどのような子どもだったのでしょう。また書斎「鈴屋」の中での仕事ぶりもちょっとのぞいてみましょう。「ていねいに写す」や「じっくり考える」というテーマで構成したケース。また地図や年譜を駆使する勉強法や、情報整理の秘訣は、今でも結構役に立つし、またきっと宣長先生の学問が身近に感じられるようになるはずです。
◇ 今回の展示をごらんいただくために

本居宣長(1730〜1801)は医者です。患者を診察し、薬を調合する日々の中で、志を立て、暇を見つけては日本のことばや、『古事記』や『源氏物語』といった古典を研究しました。
今回の展示を見ていただくために、宣長の生い立ちと、なぜ『古事記』を研究したのか、また勉強や研究の秘訣を少しお話ししておきたいと思います。
◇ 主な出品作品
「大日本天下四海画図」宣長17歳の時に描いた大作。
「遊楽図屏風」松阪商人が家に飾っていた屏風。
「懐紙書様手本」宣長が伝授された歌の書き方のお手本。
「殿様仰書」2枚 ※宣長の「源氏」講釈を聞いた紀州藩主の感想です。
包み紙には、城内を見学した事も書かれています。
「本居宣長72歳像」鴨川井特画。亡くなる直前の姿。
【出品点数】 全80種(国の重文51種)
◇ 7月15日(土)11時から展示品説明会を開催します。無料。
またご希望の方には随時展示説明を行います。受付で声をかけてください。
◇ 7月15日(土)午後2時から3時
宣長十講「『源氏物語玉の小櫛』について」 静岡大学 杉田昌彦先生
資料費100円。
◇ 7月30日〜8月20日
特別企画展「ふるさとの風を運んで〜竹内浩三と松阪〜」(会場:講座室) |