
宣長の生きた18世紀後半は、重要な考古遺物の発見が相次ぎ、考古学が芽生え始めた時代です。文献では語り尽くせない世界があることを予見させる出土品の数々に対して、文献学者の宣長はどのような思いを抱いたのでしょうか。展示では、出土品に深い関心を寄せた谷川士清や、荒木田尚賢、青柳種信らとの交遊を中心に、宣長の古典研究に、考古学がどんな影響を及ぼしたのかを紹介します。
期 間 : |
2015年9月8日(火)〜 12月6日(日) |
開 館 時 間 : |
9:00〜16:30 |
会 場 : |
本居宣長記念館展示室 |
入 館 料 :
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本居宣長記念館・本居宣長旧宅「鈴屋」共通
大人 400円 大学生等 300円 小人(小学校4年生〜高校生)200円 |
休 館 日 : |
月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日〜1月3日) |
問い合わせ先: |
本居宣長記念館 0598-21-0312 |
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展示品総数
約90種150点 ※国重文約30点 (変更あり)
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主な展示品 ※写真をクリックすると大きめの写真が表示されます。
『古事記伝終業慶賀詠』本居宣長詠 (国重要文化財)
『古事記伝』全巻の執筆を終えた祝いの歌会で詠んだ歌。
宣長にとって『古事記』を読むことは、古代を知ることだったのです。
『多度神社神鏡図』宣長写 (国重要文化財)
宣長のもとにやってくる御神宝や古物の情報は、
古代の世界をイメージする手助けになったかもしれません。
『鉗狂人』本居宣長筆 (国重要文化財)
藤貞幹の『衝口発』を批判するもの。
歴史を偽装するという行為に対して、宣長は強く憤りました。
『菅笠日記』本居宣長筆 (国重要文化財)
安永元年(1772)に吉野・飛鳥を旅した時の日記です。
目的は吉野山での花見でしたが、道中、周辺の史蹟の探索なども行いました。
【宣長所蔵の古物の図】
「対馬国住吉神社御神宝曲玉之図」:住吉曲玉を写した神社の御神宝の図です
「筑後国一条原石人考」:両手を広げた人のような石が、斜面に立っています。
「古鈴の図」:宣長が持っていた十字鈴と同じ形の鈴の図です。
「本居宣長七十二歳像」
8月に、本居家ゆかりの方からご寄贈いただいた、亡くなる直前の
「本居宣長像」です。
>「亡くなる直前の「本居宣長」像が寄贈されました」
これまでほとんど公開されてこなかったこともあり、着用している
古代紫の羽織など、鮮やかな色が残っています。
9月8日(火)〜9月23日(水)と11月3日(火)〜11月23日(月)の2回、
期間限定で公開いたしますので、ぜひご覧ください。
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宣長十講 (いずれも松阪公民館にて、午後2時より)
9 月19日 (土)「宣長は和歌山で何をしていたのか」
寺西貞弘先生(元和歌山市博物館)
10月17日(土)「本居宣長「手沢本『万葉集』」から見る注釈と環境」
城風z子先生(國學院大學兼任講師)
11月21日(土)「宣長の地図の謎」 上杉和央先生(京都府立大学) |