鈴屋遺蹟保存会の歩み

 

 ♯26 梅川文男さん


もとは左翼の活動家であった梅川氏だが、その人間性と豊かな教養で皆から慕われ、選挙でもイデオロギーの壁を越えて多くの支援が集まったそうです。
私も記念館に入った頃には、「人間梅川」という言葉をよく耳にしました。
思想や政党ではない、「人間」として評価されたのです。

こんな話もあります。
第三銀行は本店を松阪に置きます。これも本店をどこに置くか検討されたときには、たとえば大阪とか、あるいは県内でも北勢と、いろいろな意見がありました。
その中で松阪が選ばれたのは梅川氏の人間性だったのです。
元取締役会長・三浦道義氏は、「本店移転と行是制定を振り返る」の中で、

「松阪の梅川市長と会談し、即座に松阪本店を決意したのだった。梅川さんはどちらかといえば文化人で、本居宣長の松阪を活気ある立派な町につくり上げることに熱心であった。銀行は地域をよりよくする為にある。ここにこそ、第三相互銀行の生きる値打ちがあるのだと考えた」『第三銀行 百年史』

「鈴屋の梅川文男市長」

「第三銀行百年史」


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目 次
♯1  本居宣長旧宅と本居宣長記念館
    の歩み
♯2  きっかけは、明治の松阪大火 ♯3  鈴屋と資料は無事だった
♯4  宣長没後百年 ♯5  百年祭の神事 ♯6   松坂城跡でのイベント
♯7  宣長を記念する図書館を ♯8  城跡公園移築構想 ♯9  500円の力
♯10 移転先が決まる ♯11 鈴屋遺蹟保存会への寄付 ♯12 旧宅移築
♯13 遺跡保存会の事務所完成! ♯14 山室山神社が四五百森に遷座 ♯15 本居宣長旧宅が国史跡になる
♯16 財団法人となる ♯17 ひっきりなしにやってくる
    見学者
♯18 宣長復権の兆し
♯19 小林秀雄、そして「宣長全集」 ♯20 本居資料を松阪市へ ♯21 宣長の復活
♯22 旧宅や土蔵で展示 ♯23 旧宅に積まれた版木 ♯24 旧宅(鈴屋)の補修
♯25 建設決断 ♯26 梅川文男さん ♯27 市長の呼びかけへの反応
♯28 記念館の建設 ♯29 巨石がごろごろ ♯30 寄りつくのはアベックと
    不良学生くらいか
♯31  埋門周辺 ♯32 地鎮祭  ♯33 建設進む
♯34 竣工 ♯35 悲しみと喜びと ♯36 記念館の完成
♯37 皇太子同妃両殿下行啓 ♯38 宣長十講の開講 ♯39 人があふれる
♯40 入館者数 ♯41 松坂城跡が国の史跡に ♯42 激震走る
♯43 意見交換会