鈴屋遺蹟保存会の歩み

 

 ♯42 激震走る



平成24年2月3日「夕刊三重」第一面「史跡としての価値を高める」と言う見出し記事の中で、

「本居記念館など城外移転も」
と書かれました。
これは、有識者による松坂城跡保存管理計画策定委員会(委員長=下村登良男・市文化財保護審議会会長、11名)がまとめ上げた「史跡松坂城跡保存管理計画書」に基づく報道でした。
3月に発表された計画書には、
「本居宣長記念館については、築後40余年を経て、建物本体、設備共老築化が目立ち、貴重な資料の展示・収蔵上問題があり、また松坂城とは無関係な建物である。しかし特別史跡本居宣長旧宅の管理機能を有していることから、当面は原建物機能を保持するため維持する。
 なお地下遺構に影響を及ぼす耐震や補強工事は認めないものとする。」

四五百森に築かれた城跡の地下遺構とは、土と岩盤でしょうか。
既に昭和45年に基礎工事を行っているので、その部分の地下遺構はもうありません。
要は「さわるな」というだけの、むなしい文言です。
国史跡を守るために、国特別史跡「本居宣長旧宅」の管理をなおざりにするという本末転倒の意見に対して、また、さわらなければそれが保存だという安易な考えに対して、深い憤りを覚えます。
旧宅を守るためには、その人の図書館を造らねばならないという、明治の先人たちの高邁な見識をもう一度学ぶ必要があるかと思います。

「場外移転」

「城外移転」

42/43

 

 

「鈴屋遺蹟保存会について」に戻る


目 次
♯1  本居宣長旧宅と本居宣長記念館
    の歩み
♯2  きっかけは、明治の松阪大火 ♯3  鈴屋と資料は無事だった
♯4  宣長没後百年 ♯5  百年祭の神事 ♯6   松坂城跡でのイベント
♯7  宣長を記念する図書館を ♯8  城跡公園移築構想 ♯9  500円の力
♯10 移転先が決まる ♯11 鈴屋遺蹟保存会への寄付 ♯12 旧宅移築
♯13 遺跡保存会の事務所完成! ♯14 山室山神社が四五百森に遷座 ♯15 本居宣長旧宅が国史跡になる
♯16 財団法人となる ♯17 ひっきりなしにやってくる
    見学者
♯18 宣長復権の兆し
♯19 小林秀雄、そして「宣長全集」 ♯20 本居資料を松阪市へ ♯21 宣長の復活
♯22 旧宅や土蔵で展示 ♯23 旧宅に積まれた版木 ♯24 旧宅(鈴屋)の補修
♯25 建設決断 ♯26 梅川文男さん ♯27 市長の呼びかけへの反応
♯28 記念館の建設 ♯29 巨石がごろごろ ♯30 寄りつくのはアベックと
    不良学生くらいか
♯31  埋門周辺 ♯32 地鎮祭  ♯33 建設進む
♯34 竣工 ♯35 悲しみと喜びと ♯36 記念館の完成
♯37 皇太子同妃両殿下行啓 ♯38 宣長十講の開講 ♯39 人があふれる
♯40 入館者数 ♯41 松坂城跡が国の史跡に ♯42 激震走る
♯43 意見交換会