midashi_b 画賛(ガサン)

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 歌や文を絵に添えること。
 宣長の場合、多くは依頼による。自画自賛は極稀である。また、自詠でなく古歌を書く場合もある。その場合署名がなかったり、また「宣長書」と「書」字を添えたりする事もある。代表作には「朝顔図」円山応瑞画、宣長賛(逸翁美術館所蔵)がある。

  画賛を含め短冊、色紙、懐紙、半切等の染筆(認め物)依頼は著名になるに従って増加する。
 記録では『雅用録』が天明8年(1788)起筆で旧冬分から始まり寛政元年(1789)までが載る。記録はその後暫く途絶えるが、『石上稿』等に賛のために詠んだ歌が載せられる。『雅事要案』は寛政7年から10年、『諸国文通贈答並認物扣』は同8年から享和元年迄の分が載る。依頼という性格上、芭蕉像や漢画の山水等不本意な画題もあった。絵の意図が分からないと謝絶した場合もある。このような「認め物」が、添削と共に本居家の収入源となっていたことは既に指摘されている。ただあまりの依頼の多さに晩年は辟易していたことが

「狂歌、
絵の上へこしをれ歌をかきそえて又はぢをさへかきそへやせん」
と言う『石上稿』の歌から窺える。いずれにしても、画賛が講釈や歌会と共に、宣長と世間を結びつける役割も果 たしていた事は疑いない。

「三番叟」

「三番叟」
市史編纂室所蔵写真
「宵森図」

「宵森図」
市史編纂室所蔵写真
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「山水画賛」・「鶉画賛」

「山水画賛」・「鶉画賛」
市史編纂室所蔵写真



【参考文献】
「宣長と画賛 紹介と試論」吉田悦之『須受能屋』7号。



>>「宣長の書」
>>「鈴屋翁」



(C) 本居宣長記念館


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