midashi_b 議論は益有ること

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 明和9年(1772)正月22日付谷川士清宛書簡で宣長は「陰陽乾坤」について立場が異なる士清には何を言っても仕方がないとあきらめながらも

「たがひに論じて此理りをきはめまほしき事也、すべてあらそひ也とて物を論ぜぬは、道を思ふ事のおろそかなる故也、たとひあらそひても、道を明らかにせんこそは、学者のほいにて候はめ、又よしあしをたがひに論ずるにつけて、我も人もよきことをふと思ひうる物にし候へば、議論は益おほく候事也」
という。「議論は益あること」これが宣長の基本思想だった。

 また、
「論ずるにつけて、我も人もよきことをふと思ひうる物にし候へば」
と同じことを別の所で言っている。
「ケ様之事ハとかく数へん往復仕り候へば、段々よき考へ出申し候物ニ御座候ヘハ」
これは経雅に対して言った質疑応答の勧めだ。


>> 「質疑応答の勧め」
>> 「国学はなぜ発展したか」
>> 「『衝口発』論争の仕掛け人」



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