midashi_b 懐紙の書き方

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 懐紙は、歌や連歌を正式に記録したり、詠進する時に使用する料紙で、その書き方も、時代や流派、また歌人の身分によって異なったという。短冊、色紙に比べると、宣長の好み物と言う色彩 は薄いが、何と入っても歌を書く様式としては最も正統派だ。大事なときには懐紙が登場する。例えば御前講義、また『古事記伝』の終業。

  「懐紙書様手本」と言われるものが2つある。懐紙の書き方を図解した物だ。

、京都遊学中の宣長が、和歌の師有賀長川より伝授された和歌懐紙の書き方。例歌は宝暦6年(1756・宣長27歳)2月15日有賀氏の歌会での宣長の作。

「詠行路春草、和歌、春庵、
みちのべや 野がひがてらに 駒とめて
          しばしなづそふ 春の若草」
 この方式は格が高いためか、現存する宣長懐紙でこの手本通りに書かれた作は少ない。

「懐紙様手本」


、これは、門人の問いに対して、一般的な懐紙の書き方を示したものであろう。有賀流と基本は同じである。紙は「小高檀紙」を使うように指示がある。歌は安永8年(宣長50歳)11月11日嶺松院歌会での作。田中繁三氏旧蔵品。

「詠瀧紅葉和歌、宣長、
かくながら たをらでぞ見む おひかかる
          いは根の紅葉 たきはなくとも」



「懐紙書様手本」


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