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◆「春思」(シュンシ)
読みは「紅粉ロ(土偏に盧)に当たって弱柳垂る。金花の臘酒(ロウシュ)トビを解かす。笙歌日暮れて能く客を留む。酔殺す長安の軽薄児」(『唐詩選解』荻生徂徠)。賈至(カシ)作、堀景山書。『唐詩選』収載の七言絶句。
大意は、「紅おしろいをつけてお店に出れば、道にはしだれ柳の木が美しい。その柳にも似た私の姿。黄金の花の浮かぶ今年の新酒、さあ春のお酒の口を開けましょう。笙を吹き、歌を歌い、日の落ちるまでお客を帰さずに、長安の浮かれ男たちを酔いつぶしてみせましょうぞ」。
題の「春思」に、楽しげに見える春の景色も自分にはちっともおもしろくないという気持ちが込められているが、宣長は、この詩に京都での楽しい日々を投影していたのだろう。
それにしても、景山の字はすばらしい。記念館以外にこの先生の字が残されていないのは不思議だ。
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