midashi_b 甘棠(カントウ)

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 「甘棠」とは、小リンゴとかズミと言う木のこと。食用ではないらしい。
 昔、中国で立派な為政者がこの木下で民の声を聴き、正しく取りはからったので、民衆はその為政者だけでなく、その木まで慕ったという故事による。民が為政者を慕うこと。ちょうど同じ頃、飯高郡駅部田村(三重県松阪市駅部田)の大庄屋・石井冨親は、自邸の離れ座敷に「甘棠亭」と命名(天明元年烏丸光粗命名)してもらっている。
 なお、冨親の父が仁五兵衛正道で、谷川士清門人。垂加神道許状を与えられ、蓬莱尚賢も先輩として尊敬し石井邸を訪れた。
 また『授業門人姓名録』宣長自筆本に「駅部田村、石井万太郎」とあるのは、同家の人であろうと推測されている。

【参考文献】
『松阪市史』文化財篇。
『近世国学者の研究』北岡四良著。



>>「甘棠館開校と金印」



(C) 本居宣長記念館


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