天明5年(1785)12月成稿。文政4年(1821)刊。書肆は柏屋兵助等。藤貞幹の『衝口発』を逐条論駁した本。巻末に神代の不可思議を言う比喩話「水草(ミクサ)の上の物語」を附載する。
本書成立のきっかけは、貞幹の本を読んだ渡辺重名の論駁要請にあった。
『衝口発』は、須佐之男命が新羅の主であるという説を立て神武紀元を600年下げよと主張する。また神武天皇は呉国の始祖・泰伯の苗裔であるとする。これらの論には偽書を証拠として採用する。つまり、貞幹は事実ねつ造で歴史の世界を遊び、人を惑わすことを目的としている。宣長はその点を批判する。
この論がもとになり、やがて上田秋成との論争(『呵刈葭』下巻)となっていく。
『衝口発』表紙
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『衝口発』内部
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