書斎鈴屋が、屋根裏の暗い部屋となっていないのは、この大きな窓があるからだ。 稲懸大平が窓からの眺めを歌に詠んでいる。 「本居君の高き家はよいほの森をまぢかく見わたさるゝ所なりければ花のさかりに人々とまゐりつどひて、 うちわたす、むかひの岡の、花のかも、 袂ににほふ、やどの春風 大平 上」 【大意】 四五百森の桜の香が、春風にのってここまでくるような、すばらしくものんびりした景色だなあ。
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