midashi_v.gif 2、『菅笠日記』行程  第9日目

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『菅笠日記』第9日目 spacer

【9日目】
  伊勢本街道は道が険しいと怖じ気づく一行をせせら笑うかのように戒言は、「人もみなゆくめれば。なにばかりのことかあらん。足だにもあらば。いとようこえてん」と平然と言う。そこで、帰りは道を右手にとったのだが、やはり厳しい道中であった。雨が降り、道がぬかるみ、室生寺は近いと言っても寄る気にもなれず、ゆけどもゆけども山道続き。雨風は激しく、山道では蓑や笠も飛ばされそうになる。ヘタをすると谷底に落ちそうなほど吹き付ける。この先、難所「飼坂」越えはとても無理と予定を変更し、石名原に泊まる。道の途中に桜も見えたが、それどころではなかった。歌も詠めなかった。
 ああ残念、宣長さんは何も書いていないが、この間には真福院があり、その参道には「三多気の桜」があったのに。この手前が、大阪湾と伊勢湾の分水嶺だ。
 13日・雨。榛原→石割り坂→田口→(山粕)→(鞍取峠)→桃の俣→菅野→(三多気)→石な原(泊)

油屋前道標


油屋前道標。「右、いせ本かい道、左あをこえみち」。



>> 「雨の花見」

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(C) 本居宣長記念館


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