midashi_v.gif 鈴屋の漢籍

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 安永3年(1774)から『史記』を講釈し、『古事記伝』等の執筆でも漢籍を引くことが多く、また漢籍を読むことを勧める(『玉勝間』)宣長だが、手沢本の漢籍で今も残っているのは、医学書を除くと、わずかに、門人須賀直見旧蔵『事文類集』と、師景山の説を書き入れた『春秋左氏伝』だけである。『事文類集』は元末明初の刊本であり、『春秋左氏伝』は後刷本ながら、慶長古活字版である(井上進氏)。引用には、『康煕字典』等の字書などからの再引もあるが、旧蔵中には基本書は揃っていた。『経籍』裏表紙に、『左伝』、『史記』、『楊子法言』、『五経』、『唐詩選』、『明七才子』等価格と共に記される書名は、『蔵書目』等から在京中の購入記録と推定される。これ以外にも『蔵書目』には『文選』、『白氏文集』、『周礼』、『儀礼』等が載り、蔵書の概ねが推定される。また『学業日録』には、『唐六典』(安永8年)、『十八史略』(同10年)、『論語』(天明2年)を読んだとある。これらの漢籍類は、宣長没後に処分されたものと推定される。


>> 『事文類集』



(C) 本居宣長記念館


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