midashi_b たばこ盆

l_b3

 宣長の書斎にたばこの煙が立ちこめていて煙くて仕方ない、という話が伝わっているが、これは宣長がことあるごとに「日本」と口にするのを面白くないと思っている人が、外国から伝わったたばこが好きなことを皮肉ったのであろう。 実際、土産でたばこやたばこ入れをもらうことは多かった。だが、宣長の蔵書や、所蔵した掛軸などにヤニの付着は見られない。果たしてどの程度吸っていたのか疑問である。

【資料】
  「或年、長瀬真幸松阪ヲ辞シテ郷里熊本ニ帰ル。一日予ヲ訪ヒ、談遊学中ノコトニ及ブ。曰ク、宣長喫烟ヲ嗜ムコト甚シク、談笑ノ裡、常ニ烟管ヲ放タズ。タメニ室内濛々トシテ白烟満チ、コトニ粗葉ナレバニヤ、臭気甚シク、座ニ堪ヘズト。烟草ハモト本邦ノ産ニアラズ。然ルヲ、国学者ニシテコレヲ嗜ムハ、其ノ意ヲ得ザル所ナリ」
        (上田一道の手記・『本居宣長稿本全集』第1輯)。


>>「キセル」



(C) 本居宣長記念館


目 次
もどる