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 神無月は大忙し  牡丹の歌

 神無月は大忙し 

 明和8年(1771) 宣長42歳の大厄。この年は4月からお蔭参りが始まる。さてその10月を見てみよう。講釈歌会の多さもさることながら、『直霊』の稿が書き上がり、また『てにをは紐鏡』が刊行される。いずれも、その後の宣長の方向を決定づける重大事件である。
2日、『源氏物語』講釈、「横笛巻」終わる。谷川士清、宣長宛書簡執筆か。
3日、須賀直見家歌会。
4日、『出雲風土記』(谷川士清蔵本)書写。またこの頃、『和訓栞』4巻(稿本)も借覧する。『万葉集』講釈?
6日、『源氏物語』講釈、「鈴虫巻」開始か?
8日、『古今集』講釈終わる(前年1月26日開始)。
9日、『直霊』(なほびの御たま)稿成る。
10日、『源氏物語』「鈴虫巻」講釈?
11日、嶺松院会。
12日、『源氏物語』「鈴虫巻」講釈?
14日、『万葉集』講釈?
15日、稲懸棟隆家歌会。
16日、『源氏物語』「鈴虫巻」講釈?
17日、遍照寺歌会。
18日、『源氏物語』講釈、「鈴虫巻」?
22日、『源氏物語』講釈、「鈴虫巻」終わる
24日、『万葉集』講釈、「巻十五」終わる(9月4日「巻十五」開始?)。
25日、嶺松院会。
26日、『源氏物語』「夕霧巻」開始か?
27日、竹内元之家臨時会。元之は本町住、屋号津島屋。宣長門人。
28日、『職原抄』講釈開始。 同月、『てにをは紐鏡』刊行。たった一枚の図だが、波紋は大きかった。 同月、母の喪に服す村坂高行に歌を送る。嶺松院住持(空白)追善の歌会に参加する。


 牡丹の歌 

 10月の歌で引いたのは牡丹の歌だが、牡丹にはたくさんの異名がある。深見草、山橘、二十日草、花王、富貴草など。この歌の中に「草深たみ」への思慕の情が隠されていると深読みする人がいる。



毎月の宣長さん
十月の宣長