玉勝間についての21の質問(Q5~Q10)

【何が書いてあるの】
Q5、ところで『玉勝間』ってどんな本ですか? 
国学者本居宣長の随筆集です。随筆と言っても、今の随筆やエッセイとは違って、研究の素材となる引用や数行で終わるものもあります。平安時代の『枕草子』や鎌倉時代の『徒然草』という流れに近世考証随筆が合わさったものです。だから「随筆」と云うより「研究余滴」とか「研究ノート」と言った方がふさわしいような、非常に知的な内容です。64歳から亡くなるまで書き続けられました。刊行は、寛政7年から、宣長没後の文化9年(1812)。本文14冊、目録1冊、全15巻です。
Q6、『玉勝間』は小項目に分かれていますが、全部で何項目ありますか?
1005項目です。
Q7、これで完成しているわけですね?
書簡に依れば、宣長は、もっと書き続けるつもりだったようです。
Q8、全部を一度に書いたのですか?
材料は20代の頃から書き始めた『本居宣長随筆』など、長年の書きためたものですが、それを寛政元年からまとめ始め、いったん中断。同5年から再度チャレンジしました。この時に徹底した推敲がされました。これは記念館に残る草稿本からよくわかります。また佐竹昭広氏が「玉勝間覚書」で詳しく検証しています。
Q9、宣長自筆の草稿は全部残っているのですか?
残念ながらわずかしか残っていません。またその中の一部は、現在写真でしか見ることが出来ないのです。
Q10、どうしてですか?
実は、その草稿は『草庵集玉箒巻六、七』紙背に書かれていたので、その後、『草庵集玉箒』稿本として綴じ直されたのです。

2/5