宣長と源氏物語展への誘い <3>   

最高の書物 

    和文は源氏に過ぐる物なし、源氏を一部よくよみ心得たらば、
    あつぱれ倭文は書かるる也

                            -『排蘆小船』-

「日本語の文章の極致は『源氏物語』だ」と明言した若い頃から、
「昔から今に至るまで、おそらく将来も、この物語を超える作品は出ないだろう」と言い、
「命があれば、もう一度『源氏物語』の世界に遊びたい」と言って『源氏物語玉の小櫛』を書き終えた晩年まで、
宣長の評価は生涯揺らぐことはありませんでした。

 そんな「源氏」大好き人間が、
しかも頭の中にデータベースを持ち、全体像を把握できる処理能力を兼ね備えた
〈学問する機械〉のような人が、全力で講釈し論じるのですから講釈が面白くないはずはありません。
 大きな研究成果が上がるのも当然でしょう。 

 


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