『玉勝間』を読もう (5/8)
らんら ん
和歌子和歌子
 

 5,宣長は学校嫌い?


ら ん

『玉勝間』を読まれて、宣長ってどんな人だと思われますか。
和歌子  まず、自分に対しての厳しい人ですね。
 たとえば宣長が8歳から手習いを開始していろいろな先生から教わります。
 ところが自分の学問経歴を語った段(巻2「おのが物まなびの有しやう」上87)では、 契沖や真淵の本を指針に、私は一人で考え続けてきたと書かれています。勉強は物学びではないのですね。
ら ん 「物学び」って何ですか?
和歌子  宣長の用語としては、
志を立てて主体的に学ぶことですね。
 従って若くてもかまわない。高齢でも可能なものですね。
それの手引き書が『うひ山ぶみ』です。
ら ん 主体的ではないから勉強は物学びではないのね。
和歌子  また自分の字は下手だと言ってますね。
卑下ではなく、本心、字には自信がなかったようです。
「字は美しくないといけない。特に歌を詠んだり学問をする人は、下手だといけない。
・・・私は字がいと拙く、筆を持つたびに、たいそう残念で言いようのない気持ちが残るが、
無理に頼まれて短冊を書いてみても、我ながら見苦しく稚拙で、
これを見た人はどう思うかと恥ずかしく胸が痛む。
どうして若い頃に手習いをしっかりしなかったのかと悔しくなる」(巻6「手かく事」)
と語っています。
ら ん 手習い記事が回想から抜けていることと、
もっとしっかり勉強すればよかったと言う反省は、
ひょっとして関係あるのじゃないかしら。
好きなことは一生懸命だけど、興味がないと上の空・・だったりして?
和歌子  そして、人は教えで良くなるものではない、
というさめた見方をしています(巻14「教誡」下212)。
ら ん ますます学校嫌いだったみたい。