本居宣長を一時間でまとめると・・・


平成18年度宣長十講が始まります。
今年のテーマは、「寛政年間の宣長」
宣長61歳から最晩年までの13年間を取り上げます。

第一回目は、愛知県立大学名誉教授 尾崎知光先生の
「寛政期の宣長−学業の大成と普及−」です。
これは、尾崎先生以外の方には、
お願いできない、難しいテーマです。

宣長を少しかじった人なら、なるほどとうなずいていただけると思うのですが、
寛政の13年間は、宣長にとっても話題が多い時期です。
主要著作は続々と完成し、出版もされます。
たとえば『古今集遠鏡』・『出雲国造神寿後釈』・『源氏物語玉の小櫛』・『玉勝間』・『うひ山ぶみ』
そして『古事記伝』の完成。
名古屋、京都、そして和歌山へと、講釈の旅も続きます。
また娘の結婚、春庭の失明、大平養子問題などなど。

だから十講を企画する段階では、
寛政年間は2年度にわたって行ってはと言う意見がかなり出ました。
しかし先に挙げた著作の多くは、それまでの研究の集大成であり、
また講釈も、その普及であって、
たとえば『源氏物語玉の小櫛』の骨子は『紫文要領』で出来、
その後の講釈で磨かれていった、
その結果が松平康定との出会いで本にまとまったということであり、
『古事記伝』もそれまでの作業の継続で、たまたまこの年間に完成したということで、 一々の著作を取りあげて、寛政年間とは宣長の生涯にとってどういう年であったか、
と言うことを語っていただくのは、意外と難しいのです。

念願の京都での講釈が実現しました、
30年余をかけた『記伝』が完成しました、
ではちょっと寂しいので、
むしろこの寛政年間は、面白い話題は多いのですが、目をつむって、
一年集中で、話題が散漫にならないようにと、企画を立てました。

しかも第一講で、この時代をしっかりと意義付けていただき、
一年の見通しを持っていただこうと考えました。

尾崎先生から早々と当日の資料を頂きました。
古道から語学、文学論へ、研究から普及へと
限りない展開をみせる寛政年間が見事に4枚の中に集約されています。
寛政年間を語ることは、
実は宣長72年の人生と学問を集約することでもあることが
よくわかりました。

みなさまのご来聴をお待ちしております。

日 時
 5月20日(土)午後2時〜3時
会 場
 松阪市松阪公民館
申し込み
 不要
資料費
 100円

詳しくは、
    本居宣長記念館 0598−21−0312 までお問い合わせ下さい。


2006.5.14