「日本行脚文集」と宣長画賛が寄贈されました



 松阪市新町の阪倉良百(ながほ)様から
 「日本行脚文集」と「宣長和歌法橋有慶櫻之図」 が寄贈されました。


 1,「日本行脚文集(にほんあんぎゃぶんしゅう)」」7冊

 版本 寸法:27,4×19,1p  7冊
 大淀三千風(おおよどみちかぜ・松阪市射和町)著。
   >> 大淀三千風
 1690年刊。

 三千風は、7年をかけて全国各地を巡りました。
 本書には、その旅で得た自らの歌・俳句や、贈られた歌・俳句・詩文をまとめています。
 松島などの名所だけでなく、ミイラや立山のブロッケン現象、長崎のナンバンチャ(コーヒー)、 また松阪や射和まで紹介されています。
 観光名所を実際に歩き見聞した本書は、日本の観光時代の幕開けを告げる本で、 版を重ねました。今回、寄贈いただいたのはその初版です。
初版で現在確認されているのは今回の寄贈品だけです。

 本居宣長記念館は、「大淀三千風画像」など関係資料を
収蔵(平成18年8月20日山本裕治氏寄贈)していますが、


大淀三千風画像

その中に、代表作『日本行脚文集』が含まれていませんでした。
 ぜひ一緒に収蔵し、展示したいという願いが、阪倉様のご厚意で実現しました。
 この本を所蔵されていた故 阪倉松二郎氏からは、本居宣長記念館開館の時に、 『本居春庭家集』をご寄贈頂いています。


 2,「桜の図画賛(宣長和歌法橋有慶櫻之図)」 1幅


 軸寸法:171,0×38,0p
 本紙寸法:94,4×35,0p
 賛「百敷の花の盛を見わたせば雲の下ゆく雲の上人  宣長」
 画:法橋有慶「印(有慶之印)」

 宮脇有慶の絵に宣長が賛を付けた美しい作品です。
 有慶(有景とも)は、京都の画師。
宣長の肖像画を描いたことで有名です
(ただ、宣長とも対面したことがあるのに、 その画像は類型的で、経験が反映されていないのが残念です)。

 また本居宣長記念館には 「井手の玉川図」(賛は俊成詠・宣長筆)
を収蔵しています。
 この作品は、宣長の画賛の代表作としてこれまでも展示会に出品いただいたことがあります。

 ご寄贈いただいた『日本行脚文集』は、秋の企画展で公開します。
また、桜の画賛は来春公開する予定です。


 

2011.8.23