第56回本居宣長顕彰短歌大会が開催されました


11月6日、第56回本居宣長顕彰短歌大会が開催されました。
宣長210回目の命日の翌日です。

撰者は、秋葉四郎先生で、応募総数は556首でした。
たくさんのご献詠ありがとうございました。

先生には、参加者全員の歌を的確な言葉で批評いただきました。
短い中にも、先生の短歌観が現れていて、
添削されると、突然、歌が耀き出しました。
作者は、自分の歌が一変したことに驚き、
歌を詠まない私も、短詩系文学の点者のもつ意味、
力量を、
再認識させられる思いでした。


宣長賞には、次の3首が選ばれました。
放射能無のデーターを添へられて香にたつ会津の赤き桃食ふ 松阪市 山口 さよ
コンバイン使う夫の後姿は嫁ぎ来し頃の義父の背に似る 松阪市 藪  弘子
道よぎる小蟹を踏むも踏まるるもみな定めにてわれは癌病む 志摩市 田畑 實彦

学生の部は、次の3首が選ばれました。
台風がゆっくり日本通ってくばあちゃんのうちくずれないかな 松阪市立
小野江小学校
伊藤  舜
涙さえ皆と流すと星となり生きることへの希望生まれる 津市立
南が丘中学校
梅澤 知世
君のいる公園いつも自転車で横切りながら笑顔を見てる 三重県立
白山高校
川口 結衣


天変地異に翻弄された今年を象徴するような歌の多かったなかで、
子どもたちの歌の元気は、一層尊く思われました。

大会に先立って、秋葉先生は山室山の奥墓を参拝されました。

 台風にいためられたる山桜 宣長奥墓にさびしみて立つ

当日の秋葉先生の歌です。

雨の上がった晩秋の山室山は、木々も山肌も、また空気までもその色は深く、濃く、
町から僅かに離れた場所にこのような幽邃の地を探し出した宣長の目に対して、 改めて深い感銘を覚えました。


 


2011.11.13