
いよいよリニューアル直前です。新しく生まれ変わる前に、開館以来45年間の展示の総まとめ。もう一度、宣長さんの生きた時代、活動の場となった伊勢国、そしてその生涯をしっかり見直してみましょう。
商家に生まれたけれど、学問と京都に憧れた少年時代。医者の傍ら『源氏物語』と『古事記』を研究した日々。名古屋へ、和歌山へ、そして京都へと東奔西走の晩年。グルリと展示室を一回りすると、72年の生涯がよく分かる。そして、よく見直してみると、「宣長さんって、生涯にこんな仕事量をこなしていたの…?」とびっくりしていただけるはずです。
宣長誕生の日の『日記』、15歳の少年宣長がその片鱗を見せる『神器伝授図』から、死後の自分を考える宣長の『遺言書』まで、基礎史料が一挙に並ぶ、贅沢な展示です。リニューアル前に、ぜひご来館下さい。
期 間 : |
2016年3月8日(火)〜 6月30日(木) |
開 館 時 間 : |
9:00〜16:30 |
会 場 : |
本居宣長記念館展示室 |
入 館 料 :
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本居宣長記念館・本居宣長旧宅「鈴屋」共通
大人 400円 大学生等 300円 小人(小学校4年生〜高校生)200円 |
休 館 日 : |
月曜日(祝日の場合は翌日)
4月18日(月)〜4月22日(金)
※ゴールデンウィーク中は、休まず開館いたします。 |
問い合わせ先: |
本居宣長記念館 0598-21-0312 |
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展示品総数
90種96点 ※内、国重文60点 (変更あり)
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主な展示品 ※写真をクリックすると大きめの写真が表示されます。
『古事記伝』再稿本 宣長筆
本居宣長の代表作。松阪の木綿商の跡取りとして生まれた少年は、
「日本とは何か」という疑問を抱き、ついには日本最古の歴史書
『古事記』を解読し、念願の『古事記伝』を書き上げました。
これが、宣長のものまなび。
「鈴屋衣」
宣長は独自のこだわりをもった人でもありました。
この「鈴屋衣」は宣長がデザインをしたオリジナルの羽織。
歌会や講釈などに着用したといわれています。
いわば、宣長の正装です。
「板文庫」
寛政6年(1794)冬、紀州徳川家第十代藩主・徳川治宝に初めての
御前講釈を行った宣長は、褒美としてこの「板文庫」を拝領しました。
とても美しい「板文庫」、硯には桜川でとれる珍しい石が使用されて
います。(自分を桜の老木にたとえて)もう花が咲かなくなったと
思っていたが、お殿様の恵で(桜川の硯という)思ってもみなかった
花がさきました、と宣長が歌った感謝の一品です。

板文庫
☆「牧童の図」津村みち氏寄贈 ※初出品
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風ならで 吹笛の音を 馬ならぬ
牛のみゝには きゝやしるらむ 宣長
宣長が賛を書いています。
画は、草に寝そべった牛の背で、
幼い子どもが笛を吹いている様子
を描いたもの。 |
☆『万葉集疑問』野井安定問、宣長回答 小野寛氏寄贈 ※初出品
野井安定は、伊予国(愛媛県)の宣長門人。
宣長と安定は、600キロという離れた地に住んでいましたが、
期間は短いながらも密度の濃い師弟関係にありました。宣長の晩年、
超多忙な時期に行われたこの質疑応答は、賀茂真淵より教えを受けた
宣長の『万葉集』研究の最終終着点としても見ることができ、
貴重です。
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展示説明会
3月19日(土)、4月16日(土)、5月21日(土)、6月18日(土)
いずれも午前11時から(無料)
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宣長十講 (いずれも午後2時より松阪公民館にて開催)

3 月19日( 土)「山室山奥墓の謎 ―宣長の死生観―」
秦昌弘先生(桑名市博物館)
※ 十講終了後、1年の十講皆出席者を表彰する「修了式」を行います。
◆ 「宣長まつり」4月3日(日)
年に一度のお楽しみ!「宣長まつり」のこの日は、本居宣長旧宅2階「書斎 鈴屋」が特別見学出来る上、本居宣長記念館への入館も無料となります。
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