宣長十講

 令和4年度 宣長十講 

考える宣長


 宣長は、自著『うひ山ぶみ』の中で

 学問は分野も方法もさまざまある。けれど、どういう分野の学問をやるかは、他人が押しつけることは出来ない。自分が選ぶべきものである。

といいます。重要なのは、自分で"考える"ということらしい。
 なんといっても、本居宣長は生涯考え続けた人です。「なぜ?」という素朴な疑問。宣長の学問はいつもそこから出発しており、だからこそ周囲との質疑応答も活発なのです。
 なぜ、人は歌を詠むのか。「もののあはれ」とは?
 人は、死んだらどこへ行くのか。
 記録を紐解いたとき、宣長の交流から学問形成や教育状況を知ることが出来ますし、著作を開けば、知識と思考をフル活用した宣長の研究プロセスを覗くことも出来ます。
 単に好きなもの、ちょっと気になった事柄から研究対象にいたるまで、意味や理屈を考えることが大好きでたまらない!宣長が残した資料からは、そんな姿勢がうかがえます。
 今回は思考の人・本居宣長やその周辺について考える講師10 名をお迎えし、思想史・文献学等それぞれのご専門分野から宣長の考え方や方法をご紹介いただきます。宣長の意見を聞けば、性質や好みがわかるかもしれません。
 考え続けた宣長の思考をたどる10 講座です。

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● 日  時 2022 年5 月から2023 年3 月までの毎月第3 土曜日(8 月を除く)
● 時 間 午後2 時から3 時までの約1 時間
● 会 場 本居宣長記念館 2 階講座室
● 定 員 30 名 ※事前予約制
● 費 用 年間登録料 1,000 円
● 備 考 後日、登録者に対してYouTube で録画配信を行います
● お 申 込 み
お申込み方法 ←クリック、またはタップしてください。
申 込 書
PDFファイル
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申 込 書
エクセルファイル
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● お問い合わせ 本居宣長記念館
〒515-0073 松阪市殿町1536-7
TEL 0598-21-0312/FAX 0598-21-0371
E-mail info@norinagakinenkan.com

  開 催 日   ※リモートでの開催となる場合がございます。
令和4年度 宣長十講  考える宣長 
 令和4年(2022)
① 5 月21 日 (土) 宣長と源氏物語年立
    天理図書館 宮川 真弥
 『源氏物語』には光源氏らの年齢を軸に出来事の推移などを記した「年立(としだて)」が作られ、以降、様々な修正意見が提出されていました。
 それらを見た宣長は各説を考え合わせ、「源氏物語年紀考」を執筆します。改訂を経て、後に『源氏物語玉の小櫛』に収録、出版。これを「新年立」といい、現在でもひとつの基準となっています。
 宣長はいかに「年立」と対峙したのか、宣長の「考え」の経緯について考えてみましょう。
② 6 月18 日 (土) 宣長の不思議
    本居宣長記念館 西山 杏奈
 「みなあやし(すべて不思議だ)」
 と、宣長は言います。子どものころ、一人ぼっちで本を読むことから始まった宣長の「ものまなび」。興味関心を抱くものすべてに対して向けられた宣長の「ものまなび」の目は、真っ直ぐに「不思議(理解出来ないこと)」を捉え、人間の知恵の限界を悟りながらも、研究者として格闘します。世の不思議、それに対する宣長の考え方を探る1時間です。
③ 7 月16 日 (土) 若き日の宣長は和歌をどう読もうとしたか
         ―『草庵集玉箒』をめぐって  
    日本学術振興会特別研究員PD 藤井 嘉章
 本講座では本居宣長による最初の本格的な和歌注釈書『草庵集玉箒』を扱います。この著作で用いられている和歌解釈のための用語「たゝかはす」「全体の理/作者の見る心」「本歌」などを通して、宣長が和歌をどのように解釈しようとしたのかを考えます。結論として、確固とした和歌的な言語空間を頭に描いた上で、その和歌的言語空間との対照として今ある歌を解釈しようとする宣長の和歌の読みに関する考え方を見ていきたいと思います。
④ 9 月17 日 (土) 宣長と貫之の「もののあはれ」
  法政大学 大野 ロベルト
 宣長にとって大きなテーマの一つである「もののあはれ」。この言葉が初めて使われたのは、実は紀貫之の代表的な作品『土佐日記』においてです。しかし、詳しく読み解いてみると、両者の「もののあはれ」には若干の違いがあるようにも思われます。それは何故なのでしょうか。宣長と貫之、そして現代を生きる私たちそれぞれの価値観に、しばし思いを馳せてみましょう
⑤ 10 月15 日 (土) 本居宣長と流行病
   ―生物の進化と病因をどのように考えたか
  日本医史学会代議員 吉川 澄美
 この100年ほどの間、日本では大きな感染症の流行はありませんでしたが、江戸時代「流行(はやり)病」は身近でした。本居宣長は小児科医をめざして医学を学ぶ過程で「病とは何か」「医者はどうすべきか」を考え、町医者となってからは疱瘡神と向き合ってました。医学から見たシン(神・真)とは何か、宣長の書いた医論『送藤文輿還肥序』や『玉勝間』などから探ってみます。次々と性質を変える病魔とのつきあいに、いかに当時の人々が悪戦苦闘していたか、新型コロナを体験した今だからこそ、ともに思いを馳せてみたいと思います
⑥ 11 月19 日 (土) 宣長と伊藤仁斎
  三重大学 遠山 敦
 宣長は儒家的思考を「漢意」として強く斥けていました。しかしまた、そうした宣長が儒家・荻生徂徠から大きな影響を受けていたことも広く知られています。本講ではそうした徂徠をさらに遡って、伊藤仁斎と宣長の関係を考えてみたいと思います。もっともここでいう「関係」とは、彼らが抱いていた基本的な問題意識に共通するものがあったのではないか、ということです。それは一体何だったのでしょうか。
⑦ 12 月17 日 (土) 宣長の「カミ」観念再考
  筑波大学 板東 洋介
 宣長の独創的なカミ理解のうちでも、禍津日神を穢れと同定し、この世のあらゆる災禍を引き起こす強大な悪神とする解釈は、同時代から批判が噴出し続けた、最も問題的なものである。このやや強引な操作を行なってまで宣長が捉えようとした神話の根本構造とはいったい何であったのかを改めて考察する。
 令和5(2023)年
⑧ 1 月21 日 (土) メディアとしての和歌―声と文字―  
    びわこ学院大学短期大学部 榎本 恵理
 
⑨ 2 月18 日 (土) 「考える」ことば-漢文から和文へ―
    中部大学フェロー 辻本 雅史
   
⑩ 3 月18 日 (土) 手沢本古事記から古事記伝へ
  相愛大学 千葉 真也
 

● 共催 鈴屋学会 本居宣長記念館 後援 松阪市教育委員会

 




宣長十講のあゆみ


第1回  平成 2年度
第2回  平成 3年度
第3回  平成 4年度
第4回  平成 5年度
第5回  平成 6年度
第11回 平成12年度
第12回 平成13年度
第13回 平成14年度
第14回 平成15年度
第15回 平成16年度
第21回 平成22年度
第22回 平成23年度
第23回 平成24年度
第24回 平成25年度
第25回 平成26年度
第31回 2020年度
第32回 2021年度
第6回  平成 7年度
第7回  平成 8年度
第8回  平成 9年度
第9回  平成 10年度
第10回  平成 11年度
第16回 平成17年度
第17回 平成18年度
第18回 平成19年度
第19回 平成20年度
第20回 平成21年度
第26回 平成27年度
第27回 平成28年度
第28回 平成29年度
第29回 平成30年度
第30回 2019年度
 

会場:第1回(平成2年度)~第9回(平成10年度)本居宣長記念館講座室。
   聴講者が外にまで溢れる盛況により、
   第10回(平成11年度)から 松阪市中央公民館。
   第29回(平成30年度)には、公民館移転にともない、会場を本居会館(本居宣長ノ宮)へ変更。
   第30回(令和元年度)から 本居宣長記念館講座室。

  ◆ 講座風景 ◆


平成4年度「没後の門人 平田篤胤」 
谷省吾 先生


平成13年度「宣長の門人指導」 
白石克己 先生

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